シチリアワインとマリアージュ 地中海の恵みを味わうワインとお料理
長靴型のイタリア本土のつま先の先、地中海に浮かぶシチリア島。個性豊かな食文化と豊かな自然にあふれた島は、世界中で高い人気を誇ります。
そんなシチリア生まれのワイン“コルヴォ”、日本には約30年前から輸入されている馴染み深いワイン。ご存じの方も多いのではないでしょうか?近年、ワイナリーの大改革により品質が向上し、数々の賞を受賞しています。今回は、カジュアルな価格帯でありながら豊かな味わいをもつ“コルヴォ”に合わせて楽しめるレシピをご紹介します。
目次
- イタリアを代表するワイン“コルヴォ”ってどんなワイン
- コルヴォ・ビアンコに合うレシピ
- マグロのタルタル風ブルスケッタ
- イワシのパスタ
- 合わせたワイン
- コルヴォ・ロッソに合うレシピ
- かぼちゃのマリナータ(かぼちゃのマリネ)
- パスタ アッラ ノルマ(トマトとなすとペコリーノチーズのシチリア郷土パスタ)
- 合わせたワイン
- ワイナリーの紹介
- 今回ピックアップした商品
- レシピ監修 緒方美智子先生のご紹介
イタリアを代表するワイン
“コルヴォ”ってどんなワイン
1824年に誕生してから、もうすぐ200歳を迎える“コルヴォ”。イタリア国内販売量でも常に上位に入るイタリアを代表するワインです。
コルヴォの特徴はシチリアの土地で昔から栽培されていた固有品種の葡萄のみを使用したワインであるということです。
固有品種というと味わいのイメージが湧きづらいかもしれませんが、シチリア生まれのコルヴォは地中海料理によく使われるオリーブオイルやトマト、海の幸を味わう料理にとてもよく合います。ここからはおうちで簡単にマリアージュを楽しめるレシピを紹介いたします。
コルヴォ・ビアンコに合うレシピ
マグロのタルタル風ブルスケッタ
マグロの赤身と相性が良く、
ケッパーと紫玉ねぎがよいアクセントになります。
<材料> バゲット8枚分
マグロ赤身 …120g
紫玉ねぎ … 20~30g
チェルサヌス/ケッパー塩漬け …10g
アリーヴェ/エキストラ・ヴァージン・オリーブオイル … 大さじ1/2
イタリアンパセリ…適量
塩、胡椒 … 適量
レモン皮 … 適量
レモン汁 … 適量(お好みで)
バゲット … 8切れ(1~1.5cm幅)
アリーヴェ/エキストラ・ヴァージン・オリーブオイル … 大さじ1
<作り方>
- ① フライパンに大さじ1のEXVオリーブオイルを入れてバゲットをこんがりと焼く。裏はさっと焼いてフライパンから取り出しておく。
- ② 塩漬けケッパーは両手をすり合わせるようにして塩を払う。紫玉ねぎは細かめのみじん切りにする。マグロはざく切りにして少しだけ包丁で叩く。
- ③ ボウルに②と大さじ1/2のEXVオリーブオイルと手でちぎったイタリアンパセリ、胡椒をよく和える。塩気が足りない時は少しだけ塩を足す。
- ④ ①に③を盛り上からレモンの皮をすりおろし、胡椒する。お好みで食べる時にレモン汁を少し垂らす。
<ポイント>
- 塩漬けケッパーは水に浸けると旨味も出てしまうので、必ず手で塩を払いましょう。(粒のままの使用がお勧めです。)
- 白い玉ねぎを使用する場合は水に晒すと辛味が飛びます。
- 和えたマグロは食べる直前に盛り付けると色味がきれいです。
イワシのパスタ
ミネラル感のある味わいの
コルヴォ・ビアンコとよく合います。
<材料> 2人分
いわし(三枚おろしでも開いたものでもよい) … 2~3尾
ラ・モリサーナ /ブカティーニ … 160g
ディル … 30g(1.5パック)
玉ねぎ … 1/2個
ヴァチカン/アンチョビフィレ … 3~4切れ
レーズン … 15g(水に浸ける)
松の実 … 15g
アリーヴェ/エキストラ・ヴァージン・オリーブオイル … 40cc
塩、胡椒 … 適量
パスタ茹で汁…80cc
ソサルト/サーレ・インテグラーレ・グロッソ (粗塩) … 20g
パン粉…大さじ1~2
アリーヴェ/エキストラ・ヴァージン・オリーブオイル … 小さじ1/2
<下準備>
パスタ用の湯(2~3リットル)を沸かして粗塩を加える。
<作り方>
- ① いわしは半身を3~4切れに切る。玉ねぎはみじん切りにする。ディルはひと束にまとめて2cmほどのざく切りにする。パスタを茹でる。
- ② 小さじ1/2のEXVオリーブオイルでパン粉をこんがりと炒めておく。
- ③ 40ccのEXVオリーブオイルで玉ねぎを炒める。途中、パスタの茹で汁40ccを加える。更にアンチョビを加えて炒め溶かす。
- ④ ③に水を切ったレーズンと松の実を加え、いわしを加えて炒める。再びパスタの茹で汁40ccを加えて、ディルを加える。蓋をして1分煮る。味見をして、塩で調整する。
- ⑤ 茹で上がったパスタを加えてよく和える。皿に盛り、②と胡椒をふりかける。お好みでディルを添える。
<ポイント>
- スパゲッティは茹で時間1分前に茹で上げるとアルデンテに仕上がります。
- いわしは身が柔らかいので炒める時はやさしく炒めましょう。
合わせたワイン
コルヴォ・ビアンコ
シチリア固有品種、インツォリア、グレカニコを使用。手摘みで収穫後、ソフトプレス。良質なブドウ果汁のみを使用し発酵後、2ヶ月以上瓶内で熟成させます。麦わら色を帯びたライト・イエローで、緑色に反射する輝きある色合い。デリケートでフルーティな香りが心地よく、フレッシュで軽やかな味わいが印象的です。
コルヴォ・ロッソに合うレシピ
かぼちゃのマリナータ(かぼちゃのマリネ)
コクが増すので
果実味や柔らかいタンニンを感じる
コルヴォ・ロッソによく合います。
<材料>
かぼちゃ … 400g
にんにく … 1/2かけ
アリーヴェ/エキストラ・ヴァージン・オリーブオイル … 大さじ2
アドリアーノ・グロソリ/白ワインヴィネガー … 大さじ1~2
ミント … 適量
塩、胡椒 … 適量
<作り方>
- ① かぼちゃのワタを取り除き5mm幅にスライスする。にんにくはごく薄くスライスする。
- ② EXVオリーブオイルでかぼちゃを両面ソテーして塩、胡椒する。
- ③ 器に半量のかぼちゃを並べてしっかりと塩、胡椒をして半量の白ワインビネガーをふる。にんにくとミントの葉をちらす。これをもう一度、繰り返す。
<ポイント>
- かぼちゃが硬いときはラップに包み、600wの電子レンジで1分半~2分ほど加熱すると切りやすくなります。
- ミントの葉は時間と共に退色しやすいので、食べる直前に新たに少し葉をちらすときれいです。
- ミントの代わりにローズマリー、セージでも代用ができます。
パスタ アッラ ノルマ
(トマトとなすとペコリーノチーズのシチリア郷土パスタ)
ミディアムボディのコルヴォ・ロッソと楽しめます。
<材料> 2人分
モンテベッロ/ホールトマト缶 … 1缶(400g)
なす … 2~3本
ラ・モリサーナ /フジッリ…100~150g
にんにく…1かけ
アリーヴェ/エキストラ・ヴァージン・オリーブオイル … 大さじ3~4x2
ペコリーノチーズ … 適量
バジル … 適量
ソサルト/サーレ・インテグラーレ・フィーノ (塩) … 小さじ1
ソサルト/サーレ・インテグラーレ・グロッソ (粗塩) … 20g
<下準備>
パスタ用の湯(2~3リットル)を沸かして粗塩を加える。
<作り方>
- ① なすを5~8mmの厚さの輪切りにして大さじ3~4のEXVオリーブオイルで両面こんがりと揚げ焼きする。バットや網などで油をきっておく。
- ② トマトソースをつくる。フライパンに大さじ3~4のオリーブオイルと潰したにんにくを弱火〜中火で香りが立つまで温めてからホールトマトを加える。ヘラなどでトマトを丁寧につぶしてから小さじ1の塩を加えて、時々かき混ぜながら15分ほど煮込む(弱めの中火)。
- ③ パスタを茹でる。
- ④ 茹で上がったパスタと①を②のトマトソースに加えて和える。更にEXVオリーブオイル大さじ1(分量外)を加えよく混ぜて火を止めてからバジルを数枚加えてさっと混ぜる。
- ⑤ ④を皿に盛り、バジルを添えてペコリーノチーズをすりおろす。
<ポイント>
- オリーブオイルにホールトマトを加える時は一旦、火から外してから加えるとオイルが跳ねません。
- ホール缶のトマトの酸味は個体差があるのでトマトソースが出来上がった時は必ず味見をして塩で調整しましょう。酸味が立つ時は砂糖をひとつまみ加えるとまろやかになります。
- なすは崩れやすいので和える時はゴムベラなどでやさしく混ぜましょう。
合わせたワイン
コルヴォ・ロッソ
シチリアの固有品種、ネーロ・ダーヴォラ、ネレッロ・マスカレーゼを使用。ブドウは手摘みで収穫後、マロラクティック発酵。オーク樽で10ヶ月熟成後、更に瓶内で2ヶ月の熟成。生き生きとした深いルビー色、濃厚で凝縮した香りとベルベットのような口当たり。バランスの良いミディアムボディの赤ワインです。
ワイナリーの紹介
コルヴォを生産するワイナリーはドゥーカ・ディ・サラパルータ社。
1824年創業、シチリア屈指の有名ワイナリー。シチリア中に広く自社畑を所有しています。
シチリアの多様な性格の葡萄を、それぞれに適した土壌、気候、環境の畑で栽培し、テロワールを最大限に生かしたワイン造りを行っています。
200年の歴史の中で伝統は継承しつつ、土壌や灌漑設備、醸造施設などの改良を経て年々品質が向上しています。
今回ピックアップした商品
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