ヴィネガーを使いこなす!
ワインのおつまみレシピ vol.4
ラディッシュと紫玉ねぎの即席ピクルスと旬の魚のカルパッチョ
2024.4.11
ピクルス作りで一度だけ使ったまま、なかなか次の出番が訪れないワインヴィネガー。イタリアでは台所の定番として重宝されているバルサミコ酢やワインヴィネガーなどのお酢(ヴィネガー)を使った、ワインのおつまみレシピを料理研究家の西祐子さんに教えていただきます。ヴィネガーを使いこなすことで、普段の料理がさらに美味しく、もっと楽しくなるレシピシリーズ。合わせて楽しみたいおすすめのワインもご紹介!
ラディッシュと紫玉ねぎの
即席ピクルス
ヴィネガーを使った料理というと、ピクルスを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。そんなピクルスも、使うヴィネガーの種類によって風味や感じる酸の度合いに結構差が出るのです。今回ご紹介するのは赤ワインヴィネガーを使ったピクルス。その色味と風味を活かした、ラディッシュと紫玉ねぎのピクルスです。
ピクルスというと漬けてからしばらく時間をおく必要がありますが、今回はラディッシュと紫玉ねぎを薄く切り、予めそれぞれ塩をして余分な水気を絞ることで、ピクルス液を早くよく馴染ませる即席バージョンです。3時間~一晩おくだけで美味しく召し上がって頂けるかと思います。また、マリネより日持ちするので冷蔵庫に常備しておくと、このピクルスをベースに、ツナや卵などと一緒にサンドイッチにしたり、鶏ハムとサラダ仕立てにしたり、今回のようなカルパッチョに添えたりといろいろと活用できます。切ってあるのでそのまま使えるのも便利。赤ワインヴィネガーを使ったピクルスは、ラディッシュや紫玉ねぎの他、プチトマトもおすすめです。
今回選んだワインは、シャルドネとピノグリージオから造られるトスカーナの白ワイン。フレッシュさを残しながらも、アルコールもしっかり厚みがあり、少しねっとり感もあるタイプなので、ヒラメを昆布締めにして旨味を凝縮させました。合わせたいワインによって、昆布締めせずに使ったり、またお魚は鯛や帆立、これから旬を迎える鰹でも。ワインのお供に、ぜひお試しください。
<材料>
作りやすい分量
- ラディッシュ
- 4~5個
- 紫玉ねぎ
- 1/2個
- 塩
- 少々
- ローリエ
- 1枚
- タイム
- 1枝
- 唐辛子
- 1/2本
- 黒胡椒
- 小さじ1/2
―ピクルス液
- フランチェスコ公爵の
赤ワインヴィネガー - 75cc
- 水
- 75cc
- はちみつ
- 大さじ1.5~2
- 塩
- ひとつまみ
<作り方>
- ラディッシュは5mmくらいの薄さにスライスし、塩ひとつまみを加えふんわりと混ぜて、10分程置く。
- 紫玉ねぎもスライスし、塩ひとつまみを加えふんわりと混ぜて、10分程置く。
- ピクルス液の材料を小鍋に入れて火にかけ、沸騰させてはちみつを良く溶かす。粗熱を取っておく。
- ①のラディッシュは10分経ったら塩をよくもみ込み、軽く水気を絞る。
- 紫玉ねぎも10分経ってから塩をよくもみ込むようにして、キッチンペーパー又はさらしなどでよく水気を切る。
- 煮沸した瓶などに、④のラディッシュと⑤の紫玉ねぎ、スパイスとハーブを加え、③のピクルス液をかける。3時間から一晩味を馴染ませる。
<ポイント>
- ✓ラディッシュと紫玉ねぎは塩の浸透圧が違うので、別々に塩をして下さい。
- ✓塩は最初はふわっと混ぜる程度にして10分程経ってからよくもみ込むようにすると、ラディッシュや紫玉ねぎの苦みやえぐみが出にくいです。ラディッシュは水気を絞りすぎないようにしてください。
- ✓唐辛子は日持ちを良くして、味を引き締めてくれます。
- ✓風味付けのローリエやタイム、黒胡椒は、お好みのスパイスやハーブでアレンジも可能です。
旬の魚のカルパッチョ
<材料>
作りやすい分量
- お好みの魚
(写真はヒラメ・お刺身用サク) - ひと冊
- 昆布
- お刺身の長さ程度のものを2枚
- 酒
- 少々
- 薄口醤油
- 小さじ1/2
- ラディッシュと紫玉ねぎの
即席ピクルス - 適量
- お好みの葉物やハーブ類
(写真はスプラウトと
イタリアンパセリ) - 適量
- ケイパー
- 小さじ1
- ピクルス液
- 大さじ1/2
- オリーブオイル
- 大さじ1・1/2
<作り方>
- 昆布を酒で軽くふき、お刺身用の魚の冊を上下で挟んでしっかりとラップで包む。冷蔵庫で3時間から一晩おく。
- お好みの葉物やハーブなどは食べやすい大きさに切る。
- ボウルに②の葉物類とラディッシュと紫玉ねぎの即席ピクルスを入れ、ピクルス液とオリーブオイルを加えて和える。
- ①の白身魚の昆布を取り、そぎ切りにする。器に並べて、薄口醤油をふりかける。③をのせて粗く刻んだケイパーを散らす。テーブルの上ですべてを和えて、取り分けると良い。
<ポイント>
- ✓葉物はお好みでパクチーやクレソン、セリなどでも。
- ✓パクチーを加える際は、薄口醤油はナンプラーに、オリーブオイルはごま油に置き換えるのがおすすめです。
- ✓魚はヒラメの他、鯛などの白身魚や帆立のお刺身などでも。
合わせたワイン
BANFI / "Le Rime" Toscana 2022
バンフィ / "レ・リメ" トスカーナ
シャルドネとピノグリージオから造られる、トスカーナの白ワイン。“レ・リメ”とは、「韻」という意味で、ハーモニーのとれたワインを表しているそう。緑がかった外観からはとてもさわやかな印象ですが、口に含むと、フレッシュな酸とフローラルなニュアンスがとてもバランスよく、アルコール分もしっかりあるので、厚みのあるタイプ。今回の魚のカルパッチョのような冷たい魚料理からシンプルにグリルしたようなものまでよく合うかと思います。ハーブやスパイスで風味をつけるというより、魚自体の旨味を引き出したシンプルな魚料理と合わせたいワインです。
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