なにわの営業マンがイタリア的だと思う
食材“ンドゥイヤ”。
カラブリア面白ストーリーの巻
2022.07.22
ラーモイタリア(2022年9月よりカ・モンテ オンラインにショップ名変更)を運営する、モンテ物産の新入社員二年生、エリナちゃんが、部署の垣根を越えて色々な先輩に自社の商品について教えてもらうという、この企画。
エリナちゃんのお勉強に、読者の皆様もお付き合い。イタリアの食文化を深く楽しもう!!
- ??先輩
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まいどまいどまいど〜!大阪支店の稲田です!よろしゅう!
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(コテコテの大阪弁・・・)
稲田先輩!お疲れ様です!えーっと、今日は・・・ - 稲田先輩
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ほなンドゥイヤ、行ってみよか!
- えーーーーーっと、その前に簡単に自己紹介をお願いします。
- 稲田先輩
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よっしゃー!大阪支店の稲田です!2005年に入社して、大阪で4年間業務店(※)の営業で、2009年からミラノ支店に駐在、2013年に帰国して東京の業務店営業、2019年からまた大阪で副支店長として支店全体の事と、引き続き業務店を回ってます。
※ここでの業務店はレストランさんなどの飲食店を意味します。
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すごいですね!ミラノで駐在されていた期間以外はずっとレストラン様などを営業で回られているんですね~。今日は“ンドゥイヤ”について教えていただけるとのことですが、ンドゥイヤって何ですか?!
- 稲田先輩
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シリトリに革命を起こした食材やねん!っていうのはボケで。笑。いまモンテ物産が取り扱っている食材の中で一番イタリアっぽい食材かなって思うねんけど、よくイタリア半島をブーツに見立てたときのつま先の部分“カラブリア州”の特産品。カラブリアって、シチリアに船でいけるような場所で、ほんまに端っこの端っこやな。レッジョ・ディ・カラブリアっていう街には昔サッカーの中村俊輔選手が所属していたチームもあったりするで。エリナちゃん、行ったことある?
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行ったことないです~。
- 稲田先輩
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昔、嫁と一緒にバカンスでカラブリア行ったことあんねんけど、そん時はリブランディ(後半登場しますが、モンテ物産が輸入するカラブリアのワイナリーです。)のパオロさんに宿予約してもらって、海沿いのバンガローみたいなとこやったけど、ほんま海がキレイやから、知る人ぞ知るリゾート地みたいな感じやな。みんなバカンスでシチリアとかサルデーニャ行くけど、通の人はカラブリア行く、みたいな。イタリアの国内旅行の広告見てると結構カラブリア出てるねん。ちょっと行けば車でシチリアも行けるし、海もきれいで、美味しい食材も豊富で~、、アカン、ンドゥイヤから話それてもうたわ。笑。
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カラブリア、是非行ってみたいですね!ンドゥイヤって、サラミの一種って聞いたんですが、このンドゥイヤ・ペーストを見るといわゆるサラミとは全然結びつかないですが・・・
- 稲田先輩
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これはオイルで伸ばしてペースト状にして瓶詰にしてるんやけど、ンドゥイヤ自体もこれくらいの粘度かな。豚肉とペペロンチーノ(唐辛子)を練り合わせて、腸詰にして熟成させるのがンドゥイヤの作り方。もともとはサラミって保存食で、これに関していうと、地元の名産品である唐辛子と混ぜ合わせて生まれたもの。塩の代わりにフェンネルを使ったサラミがトスカーナにあったりとか、それぞれの地方の特色が出るなぁ。農家とかが育てた豚肉を食べようってなっても、ロースとかモモとかの美味しいお肉の部分は権力者に献上したり、売って生計を立てたりせなあかんから、余った内臓とか脂の多いバラみたいな捨てるような部分を使って作られたのが、このンドゥイヤ。イタリアの食文化って貧しい料理が多いねん、そういうもったいない精神やないけど、なるべく無駄にせえへんみたいなのがめっちゃイタリアっぽいなって思って、それで俺はンドゥイヤが好きやねん。
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そうなんですねー。カラブリアは唐辛子が有名なんですか?
- 稲田先輩
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カラブリアって大航海時代に南米原産の唐辛子が持ち込まれて、栽培が適していたから庶民の間でもスパイスとして重宝されて、名産地になってん。だからンドゥイヤ以外にも、しらすと唐辛子を熟成させたサルデッラとか、辛い料理が有名なんやけど、トロペアっていう町の赤玉ねぎがめっちゃ甘くてうまいねん!あとは、このンドゥイヤ作ってるメーカーのサンヴィンチェンツォのある、シーラ山のジャガイモはインカのめざめみたいな感じで美味しいねん。リコリスも有名やで!せやから辛いもんだけやなくて、美味しい食材が豊富なんがカラブリアやね。
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なるほど~。辛い料理が有名だから「辛ブリア」なんですか??
- 稲田先輩
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なんでやねん!!カラブリアの人たちもそんな辛いもんばっか食うてへんわー多分。あ、でもイタリア駐在時代、カラブリアにお客さんをアテンドする時、リブランディのワイナリーにお連れするんやけど、その時にテイスティングルームで、ワインと、このンドゥイヤを併せて提案する、みたいな流れが多かったな。そんで、ヴィニタリーってあるやん?年に1回ヴェローナで開催されるイタリア最大のワイン見本市。ヴィニタリーって4~5日間あるんやけど、そのうちの1回のディナーは毎年リブランディ社とモンテ物産で食事するって言うのが恒例なんよね。ほんで、そん時毎年絶対やるのが唐辛子を食べる対決っていうのが行われんねん。リブランディの社長のニコデモさんが、わざわざカラブリアから生の唐辛子持ってくんねん。
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ええええええ!?対決って言うのは誰が対決するんですか?
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稲田
先輩 -
リブランディvsモンテ物産。どっちがいっぱい食べられるか勝負。でもカラブリアの人たちは無敵。生の唐辛子かじるんやけど、めっちゃ辛いで!そん時言われたんが、辛いの食べた後に水飲んだら辛さが増すだけやから、カラブリアの地元のワイン、チロ飲むといいって。ほんまに辛いの食べた後飲むと辛さが和らぐから、やっぱその土地に根付いたワインと料理を合わせるってこういうことなんやなーって体感したわー。
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そんなお仕事があるんですね~ドキドキ♪チロって赤・白・ロゼってありますけど、地元ではどれが人気なんでしょうか?
※エリナちゃんは結構辛いの得意です。
- 稲田先輩
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圧倒的にロゼやね!カラブリアって昔からめっちゃロゼ飲むらしいねん。
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そうなんですねー。日本に戻られて、このンドゥイヤを営業してお客様の反応ってどうでしたか?
- 稲田先輩
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結構売れる。プロの人たちは一回使ったら、普通のペペロンチーノじゃなくてこっちのがうまい!って言ってくれる。一回使ってもらったらあとは口コミで広がってくれてるかなー、ピッツェリアとか、トラットリアとか。空振りはあんまないわ~、カラブリアだけに。笑。
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・・・・笑。すごいですね!逆に現地では他にどんな食べ方をしてるんでしょうか?
- 稲田先輩
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前菜とかで出てくる、カナッペみたいにパンに塗って食べることが多いかな。パスタのソースにもよく使うしねー。あとは肉とか魚とかのソースとかかなー。カラブリアの州都のカタンザーロのレストランで食べたンドゥイヤとトマトソースだけのシンプルなショートパスタは、あーこれが正解かってくらい美味しかったわ。
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美味しそうですねー!お腹がすいてきました~。カラブリアは食材が美味しいから、素材の味が活きるシンプルな料理で使われているんでしょうか!?
- 稲田先輩
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せやなー。辛味調味料ではあるんやけど、豚肉が入って熟成させることで、コクとか旨味がちゃんとあるから、料理で辛味が欲しいなって時に使うと辛味+旨味で素材が引き立つ感じやねんなー。他のメーカーやと内臓とか使ってるけど、このサンヴィンチェンツォのンドゥイヤはパンチェッタ(豚バラ)とペペロンチーノ、塩だけでピュアな味わいやから、味覚の繊細な日本人にもおすすめやで。
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ありがとうございます。では最後にラーモイタリアのお客様へ一言お願いいたします!
- 稲田先輩
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ンドゥイヤは一回使うと手放せへんくなると思うので、辛い物好きな人は是非一度!自分が思う“イタリアっぽい”って言うのは、余りもんで美味しいもんを作るっていうイメージ。今はイタリア、特にカラブリアなんかはなかなか行けへんから、チロと合わせてイタリア気分を味わって、トリップしていただければと思います。
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稲田先輩!今日はありがとうございました!
あとがき
今回は大阪支店の稲田先輩から、ンドゥイヤについてのお話を伺いました。現地カラブリアでバカンスを堪能されたお話が印象的で、私もカラブリアに行ってみたくなりました!
インタビューのあと、裏技として教わったのがたこ焼きにちょい足し。大阪出身の稲田先輩ならではですね!早速試してみると、程よい辛さと豚肉の旨味が加わり、美味しいピリ辛たこ焼きになりました!
また、中華にも合うとのことで、豆板醤の代わりにンドゥイヤペーストをたっぷり使って麻婆豆腐を作ってみました。これは初めて食べる味!中華料理ながらサラミの風味がして、思わずワインが飲みたくなってしまう、中伊折衷の新しい麻婆豆腐ができました。とても美味しかったので、今度から麻婆豆腐はンドゥイヤを入れて作ります!
皆さんも、いつもの料理の辛味付けにンドゥイヤを使って、イタリア風味を楽しんでみませんか?
次回もお楽しみに!
今回ピックアップした商品
サン・ヴィンチェンツォ
ンドゥイヤ・ペースト /185g
3,892円 (税込)
商品コード : 5613
※掲載記事の情報は2021年10月にラーモイタリアご購入者様へ配布した記事を元に作成したものです。
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