CAPUTOで作るフランスの粉もの Vol.4【 Flamiche フラミッシュ 】2022.01.27
2022年最初のCAPUTOで作るフランスの粉もの。今月から3回に亘っては、CAPUTOの『クラッシカ』を使った粉ものをご紹介したいと思います。
CAPUTO社では、用途に応じて様々な種類の小麦粉を作られていますが、中でもクラッシカは一番ご家庭での汎用性の高い粉かと思います。国によってカテゴリーの規定されている灰分量やたんぱく質の量などが違うので一概には言えませんが、日本の粉だと中力粉、フランスの粉だとType55のカテゴリーに近いイメージです。
日本ではあまり出番の少ない中力粉ですが、フランスの家庭ではType55ひとつでいろいろな料理が作られています。
フランスの粉ものというと、タルト生地をイメージされる方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回このクラッシカを使って、塩味のタルト生地―パート・ブリゼを作っていきたいと思います。パート・ブリゼは、よくキッシュの生地に用いられるものですが、今回ご紹介するのは、キッシュによく似た『フラミッシュ』というもの。ベルギーと国境を接する北フランス フランドル地方の郷土料理のひとつです。
代表的なのはポワロ―葱のフラミッシュ。そこに入るのが、フランドル地方を代表するマロワールチーズです。牛乳から造られるウォッシュチーズのひとつで、フランスで最も香りの強いチーズのひとつと言われています。
『クラッシカ』を使うことによって、そんな香りの強いマロワールにも負けない、小麦の香り豊かなブリゼ生地に仕上がりました。そして、さっくり軽い仕上がりになるのも特徴。チーズがたっぷり入るので、この軽やかさで食感お味共にバランスよくお召し上がり頂けると思います。今回クラッシカの特徴を活かすため、バターをいつもより少し控えめにして小麦の香りをたたせ、また、クラッシカは水との相性が良いので、少し水を入れることでよりさっくり、扱いやすい生地に仕上げました。
まさにヨーロッパで食べるブリゼ生地の味に近づけたかと思います。
焼いている時オーブンから漂うとっても香ばしい香りが食欲をそそります。
冬のヨーロッパを感じる一皿。赤ワインと一緒に、クラッシカを使ったフラミッシュぜひお試しください。
フラミッシュ
<材料>
18cmのタルト型1台分
- クラッシカ
- 200g
- 無塩バター
- 90g
- 塩
- 2g
- 全卵(M玉)
- 1個
- 水
- 20cc
- 溶き卵
- 適量
- 細かいパン粉
- 大さじ1
- 長ネギ
- 2本
- 無塩バター
- 10g
- マロワールチーズ
- 120g
- 全卵(M玉)
- 1.5個
- 生クリーム
- 75cc
- 粗びき黒胡椒
- 適量
- ナツメグ
- 適量
<作り方>
- ①パート・ブリゼを作る。
-
※フードプロセッサーで作る時
1) 材料は計量し、冷蔵庫で冷やしておく。バターは細かく切っておく。 2) フードプロセッサーに、クラッシカ、塩、バターを入れ、砂状にする。 3) 溶いた卵と水をよく混ぜ合わせ、少しずつ加える。 4) 生地が一塊になったらフードプロセッサーから取り出し、掌の付け根で台にこすりつけるようにバターを馴染ませる。
直径10cmくらいに丸くのばし、冷蔵庫で休ませる。最低3時間、時間があれば一晩ここで休ませると良い。 -
※手で作る時
1) 材料は計量し、冷蔵庫で冷やしておく。バターは細かく切り、クラッシカはふるっておく。 2) ボウルにクラッシカ、塩を入れよく混ぜ合わせ、バターを加えて手ですり合わせるようにしてバターを馴染ませながら砂状にする。 3) 粉がバターと馴染んで黄色くなってきたら、ボウルの中でサークル状にして、真ん中に溶いた卵と水を入れる。 4) 真ん中から少しずつ卵液と粉類を合わせていく。 5) 生地が一塊になったらボウルから取り出し、掌の付け根で台にこすりつけるようにバターを馴染ませる。
直径10cmくらいに丸くのばし、冷蔵庫で休ませる。最低3時間、時間があれば一晩ここで休ませると良い。 - ② パート・ブリゼを直径30cmほどにのばし、型に敷く。更に冷蔵庫で30分程休ませる。
- ③底にフォークで穴をあける。
- ④オーブンシートを敷き、タルトストーンをのせて、160℃に予熱したオーブンで20分空焼きする。
- ⑤重しとオーブンシートを外し、10分更に焼成する。底面がしっかり焼けるように空焼きする。
- ⑥底のフォークであけた穴を埋めるように溶き卵を塗る。余熱の残るオーブン庫内で1~2分乾かす。溶き卵が手につかなくなればよい。
-
⑦ガルニチュールを用意する。
1) 長ネギは白い部分を斜めにスライスする。小鍋にバターを溶かし、長ネギと塩少々(分量外)を入れ、蓋をして10分程蒸し焼きにする。焦げないように時々混ぜること。 2) マロワールチーズは適当な大きさに切る。 3) パン粉は市販の生パン粉をバットに広げて、200℃に予熱したオーブンで10分。フードプロセッサーにかけ、目の粗いザルに通す。細かくしたものを大さじ1使用する。 - ⑧アパレイユを作る。分量の生クリーム、全卵、粗びき黒胡椒、ナツメグのすりおろしたものをよく混ぜ合わせる。
- ⑨空焼きした⑥のパート・ブリゼに、⑦の長ネギを敷き、⑧のアパレイユを流し入れ、⑦のマロワールチーズをのせ、パン粉を振りかける。
- ⑩180℃のオーブンで35分焼成する。焼いたらすぐにタルト型の側面を外す。
※マロワールチーズが手に入らない場合は、同じウォッシュ系のチーズで代用してみてください。
合わせたワイン
St. MICHAEL-EPPAN LINEA CLASSICA Pinot Nero Alto Adige
サン・ミケーレ・アッピアーノ/ピノ・ネーロ・アルト・アディジェ
ピノノワール100%で作られている赤ワイン。程よい酸味と、ベリーなどの赤いフルーツの香り、ほのかな樽からくる香ばしさを感じられて、とてもエレガントな味わいです。 フラミッシュの香ばしいチーズの香りを、上品なワインの味わいが包み込んでくれます。フラミッシュと一緒に、ブランチで召し上がる時は少し低めの12℃くらいの温度帯で、 夜は少し大きめのグラスで温度も15℃くらいの高めの温度で召し上がるのがおすすめです。
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